内湯
1階。24時間利用可能。男女別です。露天風呂なし。
源泉:
鷹の湯1、2、3号井
掘削自噴
調査:平成20年10月30日
泉温(気温):
85.5℃
(16.2℃)
泉質:
ナトリウム・
カルシウム-塩化物泉
PH:
7.5
無色・透明・微弱硫黄臭・塩味・苦み
泉質適応症: 慢性婦人病、虚弱児童、慢性皮膚病、切り傷、やけど
一般的適応症:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、 関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、 冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
今から七~八百年前。傷ついた一羽の鷹が毎日同じ場所に舞い降り、 終日繁みに潜んでいるのを不審に思った一人の木こり。 谷間に降りて探したところ、 そこには沸々と湧く熱泉があり、 鷹はその湯に体を浸して傷を癒していたという。
主な効能は3点。
【切り傷】
鷹が傷を癒していた、と言われるだけあり、傷口がすぐに塞がります。
【保温】
塩分を多く含み、非常に温まります。
【美肌】
メタケイ酸を多く含み、美肌効果が高いようです。
今から1200万年前、海水が地殻変動により硬い岩盤に閉じ込められ、 地下のマグマにより熱せられる。そして今再び蘇り噴出しているもので、 ジオプレッシャー型温泉と呼ばれる。まさに化石温泉である。
南北朝時代の湯本は、 小さな湯小屋があるだけの川原であった。江戸時代前期には、旅人が増えるにつれ湯治客が増え、 宿屋が3軒あったと考えられる。源泉は岩間から沸き出る湯を木製の樋で湯小屋へ送り、 湯治客はここで湯浴みををしていた。7日間を1回りとする入浴法である。 湯治客は木賃(宿泊料)と湯銭を払って宿をとった。湯銭は宿屋の手を経て庄屋の手元に集められ、 庄屋はこの湯銭で出湯役を納め、 湯小屋や薬師堂の維持・補修の費用に充てていた。
江戸時代中期に賑わいを見せ、善光寺参詣の往還道に当たり、
すでに越後筆頭の「越後松ノ山湯」、江戸時代後期には宿屋は7軒であった。
明治初期には、泉源を巡る裁判で旅館同士が争い、温泉街も衰退するかに思われた。
しかし、
大正5年 頸城鉄道浦川原・新黒井間開通、
大正9年 松代自動車運輸が人員輸送開始、
大正10年 三谷自動車が人員輸送開始、
昭和2年 共同浴場新築、
昭和4年 飯山鉄道全線開通。
アクセスが良くなり、以前にも増して賑わいを見せる。
昭和12年には天水越で鏡の湯の掘削に成功。
これに刺激され、昭和13年に湯本で鷹の湯第1号井の掘削に成功。
これにより、各旅館への給湯が可能となる。
第二次大戦後、久しぶりに活況を呈した。 昭和25年には観光協会が設立され、湯本では新館・別館の増改築が行われる。 しかし、昭和29年8月18日深夜、大火が温泉街を襲う。 これにより、温泉旅館7軒中、消失を免れたのは温泉街入り口の、 福住屋旅館(現・山の森のホテルふくずみ)のみであった。
昭和30年には復興工事が進み、共同浴場の竣工式も行われた。 しかし新築された各旅館の浴槽は従来よりも大きく、1号井だけでは給湯が不可能であった。 昭和39年、2号井掘削に成功。そして平成20年、3号井の給湯開始。 湯量が増えた松之山温泉は、薬効高い湯として、日本三大薬湯の一つに数えられている。
(参考文献:松之山町史)
当館は源泉井戸(1号井戸)から、400メートルほど離れております。 源泉井戸は1号井戸と2号井戸と3号井戸があり、合流して各旅館に分湯されております。 噴出時90度以上の熱泉は当館に到着すると、80度前後に落ちています。 それでもとても熱く、温泉卵は5~10分位で出来上がります。 源泉をそのままにして入浴するには、熱くてとても危険です。 昔から川の水や山の水で薄めて、温度を下げて入浴して来ました。 最初に入る人は水で薄めて入るのに30分位かかる事はざらで、 2番目3番目と入り易くなります。特に朝一番が大変でした。
循環ろ過方式が出回りまして、温泉の温度が一定になり、 汚れもろ過する事で急速に普及しました。当館も利用しております。 と言ってもプールのように、同じ温泉を何日も循環しろ過しているのではありません。 夏の暑い時にも源泉が常時入っています。熱くなりすぎて全量を浴槽に入れられませんが、 冬は浴槽内も温度が低くなるので源泉の量を増やし、温度を上げるようにしています。 ですから循環ろ過方式と言っても、正確には「半掛け流し風呂」と言うべきかも知れません。
露天風呂は循環ではなく、源泉掛け流しです。露天風呂は小さな浴槽が4ヵ所あります。 客室の陶器風呂にはお箸一本くらいの量の源泉を少しずつ流し入れ、 入った量だけ底から排出する方法です。しかし循環していないので上部は熱く、 底部はぬるいのでかき混ぜてからお入り下さい。夏場は気温も高くなり、 お湯の温度が上がりますので、水を入れながらお入りいただければと思います。 貸切露天風呂は、屋根がないので昼間はお湯の温度が上がります。 日が落ちてから入るのがオススメです。
レジオネラ菌対策のために塩素殺菌し、清潔で安全な入浴になるよう努めております。 いずれにしても、お客様の要望に沿うように努めておりますが、 松之山温泉は地下資源である温泉を大切にしておりますので、 全てに亘ってご要望に沿わない事もあるかも知れません。
昔からの温泉街には外湯があると思います。 もともと宿ができる前から温泉があり、公衆浴場があったわけです。 松之山温泉街には「温泉センター鷹の湯」があります。
鷹の湯は温度が高く、地元民には人気です。 地元の人は熱い風呂が好きなんですね。野沢温泉の外湯も熱いですよね(笑)。 旅館はそれほど人数が入りませんが、日帰り温泉施設はたくさんの人が訪れますので、 温度が下がると言われています。そのため、温度を高めにしているようです。 地元の人が多く、方言が飛び交い、非日常感が増しますね。 この温泉街の集落は、お風呂のない家が多かったようです。 つまり、この公衆浴場が昔からお風呂代わりだったわけです。 こんな温泉があったら、水道水に入ってられません(笑)。
営業時間:
10:00~21:00
入館料:
大人500円
(※17:00以降400円)、
子供(12歳未満)200円、
タオルセット:200円
休館日:第2・第4木曜日